昨日、当ブログで紹介をした
デレク・ジーターの言葉の解釈について
CLUB900(http://www.club900.jp/
の学習仲間等の
複数の友人から質問を受けました。

この場で、
私なりの解釈を補足説明したいと思います。 

ジーターの原文:
"You're known for what you do.
But you still want to be known as a good person." 

直訳:
「人は何をするかで知られる。
しかし、良い人間として知られたいと思うものだ。」 

解釈:
「仕事で成果を上げることは大事だが、
日々正しい行いを積み重ねて、
人として尊敬される人物を目指すこととも大事」 

直訳との差はどこからくるのでしょうか?

語彙はシンプルですが、
重要な英文のポイントが複数含まれています。

ポイント1: what you doの意味すること

シンプルにネイティブスピーカーに
"What do you do?"
と聞かれたら、

「お仕事は何ですか?」
を意味することがあります。

do のあとに、
for a livingが省略されているのです。

そのため、
what you do (for a living)
「生計のためにしていること=仕事」

ポイント2: what you doに含まれる「成果」の意味合い
ジーターの職業は野球ですが、
それでは、十分な説明になりません。
より具体的に、
「どんな野球選手か」
「実績はどれだけの選手か」
「結果、どれだけ稼いでいる選手か」
の問いに対する
答えを含める必要があります。

そのため、
what you doは
単に仕事を意味するのではなく、
「仕事上の成果」
を意味します。

ポイント3: you want to be~ に隠れる命令・指示・助言の意味あい

会議の終わりに、
上司に、

I do this.
You do that.
と言われたら、

I(上司)がこれをやる。
You(君)はあれをやれ。
を意味します。

You(君=あなた)の事前承諾なく、
突然、you want to be~
と言われたら、
それは、
あなたは、~ を目指しなさい
と言われているのです。

should、mustが隠れているのと同じです。

be known for ~(~で知られる、認識される)
still(逆接: しかし、それでも、まだ) 
a good person(善人、人として尊敬される人物)

なども含めて
シンプルな語彙と文構造だからこそ、
さらっと読み流しがちです。
しかし、流すと、
つかみ切れない文章です。

解釈に疑問に思った方は、
むしろ、
しっかりとした英語の基礎が
できつつある方だと思います。

改めて、確認してみてください。